2024.11.29
FASHION
「スロウスタッフの偏愛日誌」Vol.10
こんにちは。偏愛日誌 Vol.10を担当する
SLOW京都店の亀澤です。
コラム初執筆なので、
簡単に自己紹介をさせてください。
生まれと育ちが京都・大阪の29歳です。
人生で大切にしているマインドは
「常に感謝とリスペクトの気持ちを持つこと」
人と会話をしたり、笑うことが自分にとっての活力で、
周りで楽しそうな事が起きていると、混ざりたい。
5星3心占い本で読んだ情報ではアクティブなタイプ。
ざっと、こんな感じの性格です。
新卒入社した会社を1年で辞め、アパレル業界に飛び込んでから
早6年間が経ちました。
2024年5月からはSLOW京都店で勤務しております。
さて、そんな僕の偏愛日誌のテーマは「帽子」です。
18歳で田舎の高校から大学に進学し、
ファッションに興味を持ち始めた頃から
帽子が好きで、勤務の際もほぼ毎日着用しています。
ということで早速お気に入りをご紹介します。
写真のニット帽は2年前から愛用している
「The REAL MCCOY’S」の日本製のU.S. NAVY WATCH CAP。
アメリカ海軍の兵員を統率する役割がある
下士官用のウールニットキャップです。
パッチにはNAMEとSERVICE NO.を記入できる
空白がある等、細部のディティールまでも拘りを感じます。
当時の時代背景や使用用途などが
反映されているアイテムは、
調べれば調べる程奥が深いです。
僕が合わせているアイテムはボトムスがM-65、
靴はアメリカ大統領も御用達の革靴。
これが、僕なりの落ち着いたUS styleでの統一。
やはり細かい所まで拘りたい性分です。
ここからは少し長くなりますが、
僕が帽子を好きな2つの理由をお話します。
まず1つ目は
「帽子というモノに対しての関心が、
ファッションを好きになった時から強かったこと」
思い返せば周りの皆が私服で大学に通い始めた時、
まだ皆が帽子を被っていなかった時から、
1人だけでも帽子が好きで被っていたことが始まりでしょうか。
2つ目は
「帽子が持つファッションのパワーが、
理想の自己表現を補うところ」です。
これは一言でいうと
「洋服も帽子も拘って、
僕も少しはカッコつけたい」という感情だと
考えています。
過去、僕が「カッコいいなあ」と思った方々は
高確率でファッションシーンで帽子を着用されていて。
自分単体ではまだ出せないけど、
僕がファッションにおいて纏いたい雰囲気。
そんな雰囲気の幅を拡げてくれるパワーを
「帽子」が持っていると僕は信じています。
自己表現に寄り添ってくれる頼もしい存在ですよね。
長々書きましたが、
これが僕が帽子を好きな理由です。
帽子をファッションアイテムとして買い始めたのは18歳。
10年前にさかのぼります。
スーパーの惣菜コーナーで稼いだバイト代を握りしめて、
ドキドキしながら歩いた夏の東京。
そこで僕が初めてお迎えしたのがこちらの「ベレー帽」。
想い出の「JOHN MASON SMITH」の
made in ITARY のウールベレーです。
今は「2nd」や「HailMary Magazine」などの
雑誌を購読していますが、
当時の僕は「MEN’S NON-NO」愛読者でした。
僕にとってのファッションの原点であり、
紙面でお洒落に着飾る
ベレー帽男子に憧れがあったんですよね。
あくまで主観ですが、ベレー帽って
少し独特な可愛げのある雰囲気が
あると思うんです。
だからこそ「落ち着きがあり、格好良い雰囲気」の
ベレー帽を探していました。
こちらのベレーは、当時関西で通い詰めていた
セレクトショップの原宿店で見つけた品物です。
毎年契約更新をし続け、
現在10年越えの大ベテランとなりました。
当時の僕に、10年後の自分を考える余裕は
全く持って無かったと思いますが、
18歳で買ったベレー帽を
今もこうして使えているのは非常に嬉しいことです。
当時の自分の審美眼に天晴れですね。
右斜め後ろに3cm程ずらして、
前髪は中に入れて襟足出して被るのが僕流。
少し土臭いアイテムとも合わせる。
これが一番しっくり来るスタイルです。
カジュアル・ミリタリーな服装が多い僕にとっては
全体の雰囲気のバランス感が花丸。
このベレー帽を手にした頃から比べると、
憧れから徐々に自分の物へ
昇華できていると思います。
頼りにしている相棒です。
続いては「THE HW DOG & CO」から
お気に入りを2つご紹介。
「THE HW DOG & CO」は
日本の伝統ある職人の方が
物作りをされているブランド。
古くから労働者の為に制作された
良きデザインと機能性を兼ね備え、
ヴィンテージ感を残しつつも
現代に合わせたプロダクトを展開しています。
こちらの帽子は、アメリカ世界恐慌時代に
新聞配達をしていた子供達が
ユニフォームとして被っていたことが
ルーツのニュースペーパーキャップ。
ハンチングとキャップを足して
2で割ったようなデザインが好きです。
使われていた時代背景も加味して見ると、
漂うレトロな雰囲気が尚良い。
鍔がキャップ程長くないのでカジュアル過ぎないのも。
僕的にレトロ感のある物は、
ゆっくり歩み寄ってきてくれる感じがあって好きなんです。
古着もガッツリ好きな僕は、一発で心を奪われました。
このレトロカジュアルが最大限に活きるのは
僕流ではワークテイスト。
合わせるならHBTのジャケットや
FRENCH army M-52 チノ。
綺麗目なヴィンテージが持ってこいです。
出かける準備時に鏡の前で
今日はこれかな、と帽子を合わせる
ルーティーン。
その小さな所作から感じられる
小さな自信やパッションは、
自分のエネルギー源だなと再認識しました。
自分のモチベーションを上げる品物に出会えたことは
本当に嬉しいことですね。
続きまして2つ目の帽子をご紹介。
こちらは8ozのムラ糸VINTAGE DENIMを使用した
ロールキャップ。フィッシャーマンキャップとも
呼ばれるこちらの帽子は、フランスの漁師達が
昔から被っていた帽子のデザインがルーツ。
海風で帽子が飛ばない様に
鍔が付いていない事。
船員の声が聞き取れるように
耳に被らない浅い作り。
この仕様のおかげでカジュアル、スポーティ、ドレス、
どれにもバチっと当てはまらないのです。
強いてジャンルを決めるなら、
僕を服好きの沼に落とし込んだ
ミリタリージャンルでしょうか。
僕は昔からこのフィッシャーマンキャップの
形が大好きで。
何故なら僕が被ると年齢の枠を少し超えて
「ちょっとイケてるおじさん」感が出せるから。
昔から憧れている雰囲気ってやつですよね。
20歳の頃からこの形を愛用していますが、
実はこれを着用時は
友達から「渋くて似合ってるやん。」と
褒めてもらえる頻度が高い!
僕が帽子を偏愛し続けられるのは、
惜しみない誉め言葉を
送ってくれる方々がいてくれることも
一つの理由かもしれません。
優しい世界に感謝です。
話を戻しますが、僕がこのブランド
それからこの個体を選んだ理由の一つが
クラウンに天ボタンが付いていないこと。
あの上にポチっと付いているボタン、
僕は結構気になっちゃうんです。
今はこちらのロールキャップのデザインが好きで、
週3くらいで被っています。
今のエース候補です。
次に、冒頭の写真で出てきていた
キャップをご紹介。
他の帽子と比較すると、
そこまで活躍機会が多くはないのですが、
【スポーツ・アウトドア・カジュアル】と
ジャンルを揃えて愛用しています。
こうしてあらためて並べて見ると、
僕のキャップへの拘りは
「僕の持っている他の帽子には無い、
大人カジュアルな雰囲気が出せるか」が
大きい部分を占めているようです。
「子供っぽくなり過ぎない程度に、
カラー物やロゴドンも偶には被りたいよね。
カチッとした日もあれば、
程よく雰囲気を崩したい日もあるよね。」
そんな気持ちに寄り添ってくれる、
頼れる応援団的な存在です。
簡潔にはなりますが、右からメンバー紹介を。
スポーティ目に崩したいなら、右に出る者はいない
潔いロゴドン のPHILADELPHIA のバスケキャップ。
遊び心と落着きがあり、日本では少ない配色バランスが優秀な
NY生まれのブランド AIME LEON DORE。
エイジング好きには堪らない、ライトozのデニム地を使用した
凹凸(BOKODEKO)のキャップ。
僕の大好きなグリーンを基調とした、
これぞ王道アメカジにピッタリなベースボールキャップ。
父親から譲り受けた、使い込んでクタクタの Eddie Bauer 。
キャップは深めに被れるデザインを選び、
鍔を前にしてスタンダードに被るのが僕流。
更に突き詰めると、トップスは
ストライプやチェック等の柄シャツorデニムシャツ。
ジャケットはGジャンやハンティングなどのワーク系。
靴は革靴or革のサンダル。
この組み合わせが、僕のキャップを被る時の
ファッションの拘り。
僕の顔・体型、雰囲気を加味し
鏡の前やひたすら人前に出て
理想の自分を研究した結果です。
最後に、最近の僕のベストバイをご紹介します!
【THE HW DOG & CO さんの VINTAGE DENIM FATIGUE HAT】
途中に登場したニュースペーパーキャップ・ロールキャップと
同ブランドの今夏新作の帽子。
実店舗に行った時にはマイサイズがラスト一点。
奇跡の一本でした。
こちらも製品後に一つ一つダメージ加工を施し、
ヴィンテージライクに仕上げた手の込んだ逸品。
一見もはや使い込んだヴィンテージでは!?と思わせる
洗練されたフェード感とディティール。
ブリム部分の絶妙な波打ち感は、
被った時に少しだけ視界の上に入ってくる感じが◎。
かつてバキバキ綿生地のHBTファティーグハットしか
被ってこなかった僕は、8ozの柔らかさに包まれ、
購入後3日間連続で着用。
ある程度経ったら、手洗いで
エイジングを楽しんでいこうと思います。
早速70年代のBIG MACのヘビーネルシャツと
ヴィンテージLevi’s 550とSANDERSでアメカジ寄りで
合わせてみました。今年も残り僅かですが、
2024ベストバイアイテムとなりそうです!
沢山ご紹介しましたが、衝動的に
買わないというのはマイルールです。
好きだからこそ長く愛用したい。
その為には自分に本当に必要か、
冷静に向き合っています。
この日誌を執筆している最中にも
色々な考えが頭を巡り
今の僕にとって「帽子」は
まさしく偏愛に値するアイテムだな、と
あらためて実感するに至りました。
ちなみに来夏は同ブランドのストローハットを狙っているので、
似合う男を目指して精進します。
他にも良い帽子があれば、
教えていただけると嬉しいです!
昔から大切にしてきた
気になる物や人には自分から関りを持ち、
知見を拡げる心意気。
こうしたミーハーとも云える性分が功を奏して
収集癖が付きましたが、これからもずっと
大切にしたいマインドです。
次回は、お店で皆様にお会いできたら
嬉しいです!
それでは。
Have a nice day!